2019/02/26
Introduction
私の研究室はN館(通称) のベーカーストリート(自称)の230Bにある。

ここに、数多くのことばの謎の解明依頼がくるが、未解決の面白いトピックが山ほどある。この章では、そのトピックを紹介していく。
まだ、考察中であるため、「短編」のような形で徒然なるままに書いていく。
ことばの謎を一緒に解いてくれる「助手」は、今のところワトソン君だけである。私のような「変人」には近づかないからだ。
つまり、深刻な人手不足なのだ。
そういうわけで、興味がある謎があれば、一緒に考えてもらいたい。
1. if / though
問題: if とthoughが同じ意味を表す場合があるのはなぜ?
Ifは「条件」を表し、thoughは「逆接」を表す。
たとえば、If you are rich, … は「あなたがお金もちなら」という「条件」を表すが、
Though you are rich, … は「あなたはお金もちだけど」という「逆接」を表す。
このように、ifとthoughは意味が違う。
しかし、「この2つが同じ意味を表す場合がある」のだが、思いつくだろうか?

答えは、evenがつく時だ。
even if = even though = たとえ~でも
Even if/though you don’t like it, you must do it. (たとえいやでも、やらねばならぬ)
なぜ、evenがつくとif (条件)とthough (逆接)が同じ仲間にあるのだろうか?
さらに面白いことに、同じ現象は日本語にもみられる。
おわかりだろうか?
それは、「も」だ。
・全力で走っても、間に合わないだろう。 [ も=条件]
(=もし全力で走ったとしても、)
・全力で走っても、間に合わなかった。 [ も=逆接 ]
(=全力で走ったけど、)
上の例にあるように、日本語の「も」は「条件」も「逆接」も表す。
なぜ、異なった意味を表す「条件」と「逆接」が関係する場合があるのだろうか?
この謎を解くには、「条件」と「逆接」という意味をさらに深い次元で捉える必要がありそうだ。
“Vision is the art of seeing the invisible.” (Swift)
(洞察力とは、見えないものを見る技のことである -スウィフト (作家)-)
(to be continued)
<関連資料:『実践ロイヤル英文法』>

私の研究室はN館(通称) のベーカーストリート(自称)の230Bにある。
ここに、数多くのことばの謎の解明依頼がくるが、未解決の面白いトピックが山ほどある。この章では、そのトピックを紹介していく。
まだ、考察中であるため、「短編」のような形で徒然なるままに書いていく。
ことばの謎を一緒に解いてくれる「助手」は、今のところワトソン君だけである。私のような「変人」には近づかないからだ。
つまり、深刻な人手不足なのだ。
そういうわけで、興味がある謎があれば、一緒に考えてもらいたい。
1. if / though
問題: if とthoughが同じ意味を表す場合があるのはなぜ?
Ifは「条件」を表し、thoughは「逆接」を表す。
たとえば、If you are rich, … は「あなたがお金もちなら」という「条件」を表すが、
Though you are rich, … は「あなたはお金もちだけど」という「逆接」を表す。
このように、ifとthoughは意味が違う。
しかし、「この2つが同じ意味を表す場合がある」のだが、思いつくだろうか?
答えは、evenがつく時だ。
even if = even though = たとえ~でも
Even if/though you don’t like it, you must do it. (たとえいやでも、やらねばならぬ)
なぜ、evenがつくとif (条件)とthough (逆接)が同じ仲間にあるのだろうか?
さらに面白いことに、同じ現象は日本語にもみられる。
おわかりだろうか?
それは、「も」だ。
・全力で走っても、間に合わないだろう。 [ も=条件]
(=もし全力で走ったとしても、)
・全力で走っても、間に合わなかった。 [ も=逆接 ]
(=全力で走ったけど、)
上の例にあるように、日本語の「も」は「条件」も「逆接」も表す。
なぜ、異なった意味を表す「条件」と「逆接」が関係する場合があるのだろうか?
この謎を解くには、「条件」と「逆接」という意味をさらに深い次元で捉える必要がありそうだ。
“Vision is the art of seeing the invisible.” (Swift)
(洞察力とは、見えないものを見る技のことである -スウィフト (作家)-)
(to be continued)
<関連資料:『実践ロイヤル英文法』>
