<序>

目に「錯覚」があるように、耳にも「錯覚」がある(「錯聴」というべきか)。
それが「空耳」である。
手前みそ(自家製のみそのことではない)になるが、私ほど「空耳」を研究してきた人はいないと思う (約15年以上…)。
シャーロックは「薬中毒」であったが、自分は「空耳中毒」である。
「空耳」という「音」の研究に飽き足らず、これまで自家製のみそではなく「空耳映像」も数多く作ってきた(データとしては、300を超える)。




これも、自分の中毒に付き合ってくれた数多くの「空耳サークル」の人たち(実際はかなり少数のマニア)のおかげだ。
この数多くの人たち(実際はかなり少数のオタク)の努力に応えるためにも、このThe valley of ear (耳の谷間(=空耳))の章では、空耳をもとに音の研究をしていくことにする。

1. Deep Purple (Burn)

英語と日本語の基本的な音の違いをざっくり表すと、次のようになる。

英語: 子ども(=子音)だけでもOK
日本語: 原則、子ども(=子音)は母親(=母音) と一緒。

母音 と子音というのは、ざっくりいうとこうなる。

母音: 「あ(a)、い(i)、う(u)、え(e)、お(o)」/子音:それ以外

たとえば、strikeと外来語の「ストライク」の発音を比べてみると、よくわかる。

strike - 発音 [straik]
ストライク - 発音 [sutoraiku]

まず、最初の部分に注目しよう。
英語のstrike: [st]のように子ども(=子音)どうしでつるんでいる。
日本語の「ストライク」: [suto]のように母親 (=母音(uとo))が付き添っている。

次に、最後の音に注目しよう。
英語のstrike: [k]のように子ども(=子音)のみで終わっている。
日本語の「ストライク」: [ku]のように母親 (=母音(u))が付き添っている。

とくに、英語は最後が子音で終わることが多いが、子音は母音を伴わないと、ほとんで「かすれた音」にしかならない。つまり、ほとんど「聞こえない」。
そのため、このような「空耳」が可能になる (Deep PurpleのBurn (紫の炎)より)。



とくに、you could not に注目してほしい。

You could not - 発音 [yu kud nat]
ここで、dとtがほとんど聞こえないため、実際にはこんな感じに聞こえる。
You could not - 発音 [yu kud nat] =「ゆくな(行くな)」

実際に確かめてみたい人はこちら ↓

https://www.amazon.co.jp/clouddrive/share/xQFVckNhDedZPDjQBABZWNmd7Twtg4xA5Ex2I91Q4gL

このように、英語では子音で終わるという特徴があり、この特徴のために、英語にはさまざまな音の変化が生じる。
この点については、改めて述べることにしよう。

(to be continued)


******* <補足コメント>*********
歴代の空耳サークルの部長:

たっくん(初代部長)、JJ福井(初代副部長)、まなやっこ(初代&ラスト マネージャー)
オカエルくん(2代目部長)、B藤くん(3代目部長)

ちなみに、どの代も部員はゼロであり、2代目と3代目は部長のみであった。
そのため、「空耳役者」は土下座して出演してもらった人たちがメインとなっている。

< 2019年02>
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プロフィール
スケロック・ホームズ
スケロック・ホームズ
コンサルタント言語探偵 (自称)

我々が言葉を用いるときに、暗黙のうちに、何らかの規則に従っていることは明らかである。しかし、一体どんな規則に従っているのであろうか?たとえば、
「人の悪口は言わない!」の「人」は「他人」のことである(=「他人」の悪口は言わない!)
「人の悪口を言うな!」の「人」は「自分」のことを指せる(=「俺」の悪口を言うな!)

なぜ、「人」が「他人」も「自分」も指せるのかを説明することは難しいが、日本人ならいとも簡単に使える。

規則をはっきり意識できない、説明できないのに使える。

ここに「ヴィトゲンシュタインのパラドックス」が存在する。

言語は面白い。そのなぞ解きはさらに面白い。

The only promise a puzzle makes is an answer.

誰に頼まれることがなくても、言語の謎を解明し続けるが、依頼はいつでも受け付けている。

There's nothing more hazardous to my health than boredom.