The sign of the language (Q13)
2021/04/29
前回 (The sign of the language (Q12))の Quiz2 (ジョーク問題)の答え。
13. Countable vs. Uncountable
次の2つの文には、どんな意味の違いがあるだろうか?
上の文は a があるかないかだけの違いであるが、イメージされるものは大きく異なる。
(『日本語で理解する英文法』 川村健治 著より)
コーヒーには「形」がない。果てしなく続く液体である。
つまり、「決まった形」がないため、aをつけて「1つ」と数えられない。
一方、カップなどの容器に入った状態だと、a coffeeとなる。
ただし、この場合もコーヒーは数えていない。
あくまで「コーヒーが入った容器 (a cup of coffee)」を数えている。
実際、a coffee的な言い方はスタバなどのお店で注文する場合に限られる。
さらに、同じ飲み物でもwineはa wineとなることがほとんどない。
(『見える英文法』 刀祢雅彦 著より)
paper(紙)やbread(パン)などにも同じことが当てはまる。
紙やパンなどには「決まった形」がないからである。
半分に切っても「紙/パン」だし、サイズも自由に変えられる。
そのため、paper自体を数えるのではなく、A4、B4などのように紙を区切ったもの(=ピース)を数える ({a piece / two pieces}of paper)。
実は、coffeeやpaperなどの物質の数え方は日本語の数え方と同じである。
(『英語冠詞の世界』 織田稔 著より)
これに対して、「本」や「人」などは決まった形がある。
事実、半分だけしかない本や人は、もはや「本」や「人」とは呼べない。
このような決まった形があるものには aや数字を直接つけることができる (a book / two books)。
「数えられる」ためには「決まった形」が必要なのである。
逆にいえば、a がついた場合は「全体」がイメージされる。
an eelだと「ウナギ一匹(=全体)」になるが、eelだと「ウナギの身(=一部)」になる。
日本語でも「一匹の鮭を食べた」というと、鮭を丸ごと食べたという意味になる。
この日本文の感覚は、英語ではa の有無で表される。
この点に関連して、今回は日本語の数え方に関する問題を取り上げる。
<Quiz 1>
日本語では「人」を数えるときに、なぜ「3人の人」のようにわざわざ「人」を使うのだろうか?
英語では「人」や「本」のような数えられるものには、aや数字をつけるだけである。
<Quiz 2>
次の数式に隠されている言葉遊びは何か? (『日本語あそび学』より)
*「答え」は後日、「コメント」欄に提示 (次のQuizの冒頭に書く場合もある)
**** <補足コメント> ****
実写版「カオナシ」。
絶妙な首の傾き度がポイント(顔はあるけどカオナシというのもポイント)。
カオナシは顔もないし、サイズも変わるし、下半分がなかったりする。
カオナシはpaperみたいなやつだなぁ。
13. Countable vs. Uncountable
次の2つの文には、どんな意味の違いがあるだろうか?
上の文は a があるかないかだけの違いであるが、イメージされるものは大きく異なる。
(『日本語で理解する英文法』 川村健治 著より)
コーヒーには「形」がない。果てしなく続く液体である。
つまり、「決まった形」がないため、aをつけて「1つ」と数えられない。
一方、カップなどの容器に入った状態だと、a coffeeとなる。
ただし、この場合もコーヒーは数えていない。
あくまで「コーヒーが入った容器 (a cup of coffee)」を数えている。
実際、a coffee的な言い方はスタバなどのお店で注文する場合に限られる。
さらに、同じ飲み物でもwineはa wineとなることがほとんどない。
(『見える英文法』 刀祢雅彦 著より)
paper(紙)やbread(パン)などにも同じことが当てはまる。
紙やパンなどには「決まった形」がないからである。
半分に切っても「紙/パン」だし、サイズも自由に変えられる。
そのため、paper自体を数えるのではなく、A4、B4などのように紙を区切ったもの(=ピース)を数える ({a piece / two pieces}of paper)。
実は、coffeeやpaperなどの物質の数え方は日本語の数え方と同じである。
(『英語冠詞の世界』 織田稔 著より)
これに対して、「本」や「人」などは決まった形がある。
事実、半分だけしかない本や人は、もはや「本」や「人」とは呼べない。
このような決まった形があるものには aや数字を直接つけることができる (a book / two books)。
「数えられる」ためには「決まった形」が必要なのである。
逆にいえば、a がついた場合は「全体」がイメージされる。
an eelだと「ウナギ一匹(=全体)」になるが、eelだと「ウナギの身(=一部)」になる。
日本語でも「一匹の鮭を食べた」というと、鮭を丸ごと食べたという意味になる。
この日本文の感覚は、英語ではa の有無で表される。
この点に関連して、今回は日本語の数え方に関する問題を取り上げる。
<Quiz 1>
日本語では「人」を数えるときに、なぜ「3人の人」のようにわざわざ「人」を使うのだろうか?
英語では「人」や「本」のような数えられるものには、aや数字をつけるだけである。
<Quiz 2>
次の数式に隠されている言葉遊びは何か? (『日本語あそび学』より)
*「答え」は後日、「コメント」欄に提示 (次のQuizの冒頭に書く場合もある)
**** <補足コメント> ****
実写版「カオナシ」。
絶妙な首の傾き度がポイント(顔はあるけどカオナシというのもポイント)。
カオナシは顔もないし、サイズも変わるし、下半分がなかったりする。
カオナシはpaperみたいなやつだなぁ。