The valley of ear (ch. 20)
2020/08/05
<母音の三角形と母音変化>

(母音の三角形および母音変化については、The valley of ear (ch. 9) および (ch. 12) を参照)
20. System Of A Down (B.Y.O.B.)
英語は発音と綴りが一致しないことで「悪名高い」言語である。
たとえば、[i] (イ)と発音する綴りは11もある。
(英語の発音と綴りについては、The valley of ear (ch. 15) を参照)
≪ [i] (イ)と発音する綴り ≫

このような綴りと発音のズレの大きな原因の1つに 「大母音推移 (Great Vowel Shift)」があげられる。
大母音推移とは、簡単にいうと、200~300年くらいかけて母音が1つずつ上の音に変わっていった現象である。
(『英語のルーツ』唐澤一友 著 より)

たとえば、上の図にあるように、一番下にある[a] (ア)は1つの上の[e](エ)に変わり、[e](エ)は1つ上の[i] (イ)に変わるといった変化である。
たとえるなら、順番待ちの席をつめていく感じである。
(なお、上の図にあるように、一番上にある[i] (イ) は [ai] (アイ)に、[u] (ウ)は[u] (アウ)に変わる)

具体例として「[e](エ) → [i] (イ)」の変化と「[o] (オ) → [u] (ウ)」の変化見ていこう。
(i) 「[e](エ) → [i] (イ)」 の変化
この変化を起こした単語として、先ほどあげた eおよびee の綴りをもつ単語がある。


例えば、need はもともと「ネェード」であったが、大母音推移の影響で[e](エ)が1つ上の[i] (イ)に変わったために、「ニィード」という今の発音になっている。
このように、eおよびeeはもともとは綴り通り[e](エ)と発音されていたが、大母音推移の影響で1つ上の[i] (イ)に変わったため、今では「イー」と発音されている。
(ii) 「[o] (オ) → [u] (ウ)」 の変化
この変化を起こした単語として、oo の綴りをもつ単語があげられる。
(『英語の不思議再発見』佐久間治 著 より)


例えば、moon はもともと「モォーン」であったが、大母音推移の影響で[o] (オ)が1つ上の[u] (ウ)に変わったために、「ムゥーン」という今の発音になっている。
このように、ooはもともとは綴り通り[o] (オ)と発音されていたが、大母音推移の影響で「オ」が1つ上の[u] (ウ)に変わったため、今では「ウー」と発音されている。
さらに、ooの綴りの中にはわずかであるが、「ウー」と伸ばさないで「ウ」になったものもある。

このような単語は、大学入試4500語を基準にすると以下のように数が限られている。

今回は、大母音推移の影響を受けているooの発音が使われている空耳を取り上げる (System Of A Down のB.Y.O.B.)。

ここでは、最後のsend the poorの発音に注目してほしい。
poorのooは大母音推移の影響で「ポォ」ではなく「プゥ」と発音されるがことが多いが、場合によってはooの綴り通り「ポォ―」とも発音される。
実際、辞書によってはpoorに対して[u] (ウ)バージョンの発音と[o] (オ)バージョンの発音の両方が載っている。
(『ウィズダム英和辞典 第3版』より)

このことからも、母音の区別は曖昧であり、大母音推移のような変化はそれほど「特別」なことではないともいえるだろう。
実際に確かめてみたい人はこちら ↓
https://drive.google.com/file/d/1ZQYhuSnzRud3Sp9Yogriw_kerBnonz4q/view?usp=sharing
≪補足映像資料≫
1. 同じく、大母音推移の影響を受けているeeの発音が使われている本家の空耳作品 (Megadethの「Almost Honest」) 。

bleedのee が[e](エ)ではなく[i] (イ)であるために起こる空耳である。
大母音推移は英語史最大の謎とも言われている。
(『英語史で解きほぐす英語の誤解』堀田隆一 著 より)

このテーマについては、さらに追及していこう。
(to be continued)
**** <補足コメント> ****
空耳サークルの伝説の元副部長JJ福井 (部長でもないのに伝説)からいきなり次のようなメールが送られてきた。

どうやら、「英単語-K」で人名をつくるという謎の遊びである。
よっぽど暇なんだろう。
これに対抗し、自分も渾身の作品?を送ったところ、JJ福井から謎の返信が来た。

両者ともに、よっぽど暇なことだけは確かだ。
そして、この「暇さ」こそが「空耳サークル」が成り立つ原動力なのである。
ちなみに、JJ福井は未だにガラケー (Gara-K)である。
(母音の三角形および母音変化については、The valley of ear (ch. 9) および (ch. 12) を参照)
20. System Of A Down (B.Y.O.B.)
英語は発音と綴りが一致しないことで「悪名高い」言語である。
たとえば、[i] (イ)と発音する綴りは11もある。
(英語の発音と綴りについては、The valley of ear (ch. 15) を参照)
≪ [i] (イ)と発音する綴り ≫

このような綴りと発音のズレの大きな原因の1つに 「大母音推移 (Great Vowel Shift)」があげられる。
大母音推移とは、簡単にいうと、200~300年くらいかけて母音が1つずつ上の音に変わっていった現象である。
(『英語のルーツ』唐澤一友 著 より)

たとえば、上の図にあるように、一番下にある[a] (ア)は1つの上の[e](エ)に変わり、[e](エ)は1つ上の[i] (イ)に変わるといった変化である。
たとえるなら、順番待ちの席をつめていく感じである。
(なお、上の図にあるように、一番上にある[i] (イ) は [ai] (アイ)に、[u] (ウ)は[u] (アウ)に変わる)

具体例として「[e](エ) → [i] (イ)」の変化と「[o] (オ) → [u] (ウ)」の変化見ていこう。
(i) 「[e](エ) → [i] (イ)」 の変化
この変化を起こした単語として、先ほどあげた eおよびee の綴りをもつ単語がある。


例えば、need はもともと「ネェード」であったが、大母音推移の影響で[e](エ)が1つ上の[i] (イ)に変わったために、「ニィード」という今の発音になっている。
このように、eおよびeeはもともとは綴り通り[e](エ)と発音されていたが、大母音推移の影響で1つ上の[i] (イ)に変わったため、今では「イー」と発音されている。
(ii) 「[o] (オ) → [u] (ウ)」 の変化
この変化を起こした単語として、oo の綴りをもつ単語があげられる。
(『英語の不思議再発見』佐久間治 著 より)


例えば、moon はもともと「モォーン」であったが、大母音推移の影響で[o] (オ)が1つ上の[u] (ウ)に変わったために、「ムゥーン」という今の発音になっている。
このように、ooはもともとは綴り通り[o] (オ)と発音されていたが、大母音推移の影響で「オ」が1つ上の[u] (ウ)に変わったため、今では「ウー」と発音されている。
さらに、ooの綴りの中にはわずかであるが、「ウー」と伸ばさないで「ウ」になったものもある。

このような単語は、大学入試4500語を基準にすると以下のように数が限られている。

今回は、大母音推移の影響を受けているooの発音が使われている空耳を取り上げる (System Of A Down のB.Y.O.B.)。

ここでは、最後のsend the poorの発音に注目してほしい。
poorのooは大母音推移の影響で「ポォ」ではなく「プゥ」と発音されるがことが多いが、場合によってはooの綴り通り「ポォ―」とも発音される。
実際、辞書によってはpoorに対して[u] (ウ)バージョンの発音と[o] (オ)バージョンの発音の両方が載っている。
(『ウィズダム英和辞典 第3版』より)

このことからも、母音の区別は曖昧であり、大母音推移のような変化はそれほど「特別」なことではないともいえるだろう。
実際に確かめてみたい人はこちら ↓
https://drive.google.com/file/d/1ZQYhuSnzRud3Sp9Yogriw_kerBnonz4q/view?usp=sharing
≪補足映像資料≫
1. 同じく、大母音推移の影響を受けているeeの発音が使われている本家の空耳作品 (Megadethの「Almost Honest」) 。

bleedのee が[e](エ)ではなく[i] (イ)であるために起こる空耳である。
大母音推移は英語史最大の謎とも言われている。
(『英語史で解きほぐす英語の誤解』堀田隆一 著 より)

このテーマについては、さらに追及していこう。
(to be continued)
**** <補足コメント> ****
空耳サークルの伝説の元副部長JJ福井 (部長でもないのに伝説)からいきなり次のようなメールが送られてきた。

どうやら、「英単語-K」で人名をつくるという謎の遊びである。
よっぽど暇なんだろう。
これに対抗し、自分も渾身の作品?を送ったところ、JJ福井から謎の返信が来た。

両者ともに、よっぽど暇なことだけは確かだ。
そして、この「暇さ」こそが「空耳サークル」が成り立つ原動力なのである。
ちなみに、JJ福井は未だにガラケー (Gara-K)である。